4074

無加塩で作ったごはんのきろくです。

2017年11月1日(水)夕ごはん/岩茸すごい

f:id:srsrsr:20171108002645j:plain

  • じゃがいもときゃべつのポトフ
    • 材料:じゃがいも、茄子、キャベツ、福耳唐辛子、玉ねぎ、にんじん、パセリ、アミタケ
    • 調味:ベジブロス、白ワイン、黒胡椒
  • 南部せんべいと葱の卵とじ
    • 材料:南部せんべい(汁用)、白葱、玉ねぎ、卵
    • 調味:昆布とかつおのだし、割り干し大根の戻し汁
  • 岩茸と小松菜の酢のもの
    • 材料:小松菜、割り干し大根、板麩、岩茸
    • 調味:昆布とかつおのだし、千鳥酢、唐辛子酢
  • 蒸しさつまいも
  • むかごごはん
    • 材料:5分づき米、むかご、昆布

f:id:srsrsr:20171108003140j:plain:w400 f:id:srsrsr:20171108003313j:plain:w400

岩茸は、木曽の直売所で購入。かさかさした真っ黒い煤がついたビニル片みたいなのが入ったA4サイズくらいの袋が1,000円くらいしたので、なんやこれ…と思いながら旦那さんに流されて買いました。挿絵付きのトリセツが入っていたので、言われるがままにボウルに入れて上からお湯をぶっかけたところ、くすんだ濃いグレーみたいな色だった片面が一気に緑色になりビックリ。一気にテンション上がったのだった。しかもその緑色が、10円玉の錆みたいな緑青(ろくしょう)色で、食え言われたらちょっと躊躇する鮮やかさ。しかし食べものとして売ってるのだから…と取りあえず次の行程の揉み洗いへ。すると水がどんどん黒ずんでくるので、それを換えてまた洗い…と水が透明になるまで繰り返す。すると、緑青色だった表面が剥がれて、その下にあらわれたのはハッとするくらい綺麗なブルー。濃い群青から薄いブルーへ有機的に移り変わるその表面はまるで銀河かラピスラズリのよう。まじめちゃくちゃ綺麗で感動した。思わずカメラ取りにダイニングに走った。比喩でなく走った。緑青にラピスラズリて、岩絵の具みたいなキノコ(コケ類らしいが)である。さすが岩茸。
もうなんかこんなめくるめく下ごしらえをひとりで楽しんでて良いの…!?と浮つきながら(旦那さんは夜診であった)、トリセツが甘酢漬けを勧めていたので酢の物にすることに。細切りにして、同じく細く裂いた板麩と共にダシと千鳥酢で和えておいて、盛り付けるときに小松菜と割り干し大根と合流。正直、こんなに見た目で楽しませてもらった食材に味はさほど期待していなかったのだが、これがどっこいウマイ。ビニルみたいに薄っぺらい割りにコリッとした歯触りはちゃんとあり、あとなんと言っても香りがすごく良い。表現し辛いのだが、なんというか、森と岩の古い香りがする。野の香りである。と言っても青々とした緑の香りでは無く、どこか陰っぽい、薄暗い香りである。酢に漬けられ、いろんなものと和えられ、それでもなお淡く、且つはっきりと主張し香る。一生の間マツタケか岩茸かどっちかしか食べられませんと神様に言われたらめっちゃ悩むと思うくらいには好き。下処理の行程も楽しい。マツタケに関しては下処理=虫との戦いなので、下処理に関して言うと圧倒的勝利だな。